[本来ならば、傷つけるだけでも容易くはないはずのそれ。しかし、身に宿した龍自身の力が作用したか。それとも、多くの援護を得た白狼児の気合が龍の力を上回ったか。はたまた、その両方か。ともあれ、振り下ろされた爪は龍の角に深く、喰い込んで]……弄碎!(……砕けろ!)[宣と共に、身の内に巡る力を全力で叩き込む。力は紡がれた言霊に応じ、海の龍の片角を打ち砕いた]