[パネルに指を滑らせ、ホログラフ通信を起動させる。デスクの上に光が走れば、ヴン、と音を立てて起動した鮮明な立体映像は、その場にいる誰の目にも入ったことだろう。無論、音声も。通路の様子が目にはいれば、通信の主も知れた] 丁度良かった、急ぎの用がある。 ―― そっちも何かあったのか? [ハダリーの件、マリエッタの容態、話したいことは様々だが。帰りの遅さと、通信が入るという事態に、まずは向こうの要件をと]