えぇ。
[>>171答えには肯きが返ってくる。
彼も領地を護る騎竜師となるべく学校に入学した。
少女と同じ。
だから、本当は分からない筈はない。
けれど今の少女には、そこに意識が向く余裕がなかった。]
花園を……?
[普段より、回りにくくなった頭で考える。
結婚をする時に自分が花園──領地を離れる選択肢とは。]
私が嫁ぐという事ですか?
[言葉にしながら、ただただ驚いていた。
騎竜師としての素養がなければ、間違いなくあった選択肢だ。
けれど父の跡を継ぐ為に可能性としては排除していた。
故に、考えた事もなかった、と言うのが正しい。]