くっ、
[ 重い ]
……この前と違うな!
[上手く受け流す事が出来ず、僅かに態勢を崩した。
それでも隙を見せるまでには至らず、マーティンは戦斧を切り返す。]
ぬん―――……!!
[戦斧はただ切るだけが能ではない。
力任せに切るばかりではなく、突きの状態にすると盾のようになり、剣や槍などの攻撃を防ぎ、受け流すことが容易となる。それは先の戦いでも示してきた。
また鎌のように緩やかな弧を描いている部分で、相手の首元や首を引っ掛けることも出来るのだ。
力任せばかり振る舞うことを辞め、マーティンはクレステッドの腰元にある鞘を引っ掛けようとした。
もし上手く引っ掛かることが出来れば、相手は身を崩すだろう。
その隙を付き、敵将の首を掻っ裂く算段だ。//]