― 回想/4年前・ロスチャイルド邸 ―
[どこかぎこちない会話>>59は、よくステファンの珈琲を飲みに来ていたソマリらしくなく。
苦労してるのだろうな、という感想を覚える。
それでも触れ合う手の温もりはかつてと変わらず。ニコリと自然に笑みが深まる]
ソマリ殿はこう仰いますが。
長として寮生の意識を一つに纏める手腕は、実に見事なものでした。寮対抗戦の成績も、年度開始時には確実に劣勢とまで言われていたのを五分の勝負が出来るところまで引っ張っていただきましたし。個人的にも親しくさせていただいた間柄ですので、こうしてまたお付き合いさせていただけるのは嬉しいことです。
[当然、女伯も旧知であることを知った上で引き合わせただろう。
けれど直に体験してきた自分の評価も低く取られることはあるまいと、お世辞でない証拠に滔々と並べ立てておいた。
ソマリの背中やどこかが更に痒くなっていたかもしれないが、そのくらいは我慢してもらおう]