重ねておめでとうと言わせてもらうよ。 君は試練に合格した。 自分で自身の獣性を制御することに成功した。 君は自由だ。[芝居がかった仕草で手を広げる] 勿論いくらか制限は加えさせてもらうが、基本的には評議会の定めた法と秩序を守る限りに置いて、望むように振る舞う自由を与えられた。 何処へなりとも行き給え。[その背に巨大な漆黒の翼が開くと、黒羽が乱れ舞い、次第に姿を覆い隠す。あとに哄笑だけ残して*]《 ――私の囚人となって、夜毎日毎甘美なる美酒を供してくれても構わないよ 》