[そうこうしていると、偶然「鹿せんべい」の文字を目にする。せんべい──確か、日本のお菓子。]はるとくん、ちょっと、まって。[蜷」にそう告げると、ててて、とその「鹿せんべい」を売る人のところへ。このとき、彼女は決定的な勘違いを犯していた。──鹿せんべいは鹿にやるものであり、人間が食べるものではないということに。]