人狼物語−薔薇の下国

381 四君子繚乱


柊の護花 コンスタンツェ

[この場に柊の氷樹は幾本あったのだろうか。
 樹に背を叩きつけられた後、氷柱を振り回し、這った先は冬神から逃れようとする方向。
 其れとも、逃げようとして、唯一の命と思しき場所へ戻って来たのだろうか?
 うつ伏せに、まるで氷像の様に霜付き斃れ、顔だけを斜めに反らし頭上を見上げた。]

 (嗚呼、この木……、)

[ぼやける視界の中、緑だけが見える。
 そうだ、ここに来る前に指先をチクリ刺した、柊の木。
 意識してなければ、それが柊の花の薫りとすら普段も気づかなかったろう。
 白い花は見えないが、薫りすら凍り付きそうな中なのに、何故か不思議と甘い芳香が漂う。]

 …き…すれば良い。
 ……、…………は、…から。

[好きにすれば良い。でも、望み通りにはならないから。
 罅割れた唇が紡ぐ、そんな捨て台詞のような最後の言葉は冬神の耳に届かずとも。
 最後まで、顎を掴んだ冬神>>175を睨みつけて、白さも消えゆく呼気を吐き出した。*]

(176) 2015/10/04(Sun) 01:45:01

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