― 精霊節まで 地の場合 ―
いいかトオル!町では僕の事はアイリと呼べ!
町の中では、僕の名はアイリ=マガネだと覚えるんだ。
いちおうはお忍びの体で町にいるのだからな。
[適当な屋台で銀貨をだして、ほれ食ってみろ、とばかりに
ひょいひょい、目に付く屋台で飲食物を、時折動きやすそうで仕立てもまあまあな服を。たまに用途不明なアクセサリやインテリアを先々で購入しながら]
しかし、不遜にもこの僕よりそんなに背があるとはいえ。
トオルの胃は底なしか?
異界の『ニホンジン』という人種は、幾ら食えども太らぬ特異体質でもしてるのか?
[その論法は、四六時中お菓子を摘んでいるアイルリート自身にも言えることは無自覚で]