─少し前、カウンター席から─>>169>>170>>171カサンドラ
美しい精霊使いの女性がいる、と。
[軽く酔ったその口は滑らかに歯が浮くような気障な台詞を紡ぎ出しました。
その噂は嘘ではありません、それが█▓░░▓年前の事であろうが、今であろうが、彼女の美しさにはきっと変わりは無かったでしょうから。
年齢を重ねて美しさに磨きがかかっているかもしれません。
"ハートを盗む"技術は無くても、だからと言ってハートを容易く盗まれるほど男も若くはありませんでしたが。
視線の高さは相手とほぼ同じでしょう。
自分も相手の隣へと腰掛ければ、またこちらの視線の方が高くなるのでしょうか]
私がここで仲間を見つけたのはまだ16の頃だったね。本当に懐かしい。
その頃の倍は生きて、冒険者でなかった時間の方が短くなってきてしまったけれども。
……だが、冒険者になった事は後悔はしていないね。
[故郷を飛び出して、海を越えてここに来たのです。
そして必死に自分にできることを探してこの形になったのです。
今は何もかもが懐かしい。
そう思いながら、あえて深く何年前かなんて聞いたりはしません、野暮ですもの]