―遠い日―[まだそれは、魔に会って間もない頃。双子が思いつきで投げてみた呼び方>>5:+4に対し、相手は当然のように冷ややかな反応を見せた]まさか。ボクたちの風習じゃあないよ。 『こないだ潜入したニンゲンの街で使われていたの』なんだか面白い響きだなあって気に入ってさ。 『自分たちより長く生きている相手に使うんですって』[つまりは、新しく覚えた言葉をどうにかして使ってみたくて仕方が無い――という、成長期の子供特有の行動だった。双子の瞳は、はた迷惑な好奇心を宿してキラキラと輝いている]