― 島 草原 ―
だ、大丈夫でございます!殿下!
[とはいうものの張り切り過ぎな声で応じる緊張した面もちは変わらない。
別に威圧されたとか怖いとかいうものではない。ただ殿下>>167は畏れおおく雲の上の存在なのだ。]
[治療するには場所が必要だ。ということで殿下とともに後退したのは、砂浜と草原の中間辺り。でも景色を堪能する余裕もない。
上半身を晒すのにこれが治療ではなく素面であれば赤くもなるが、治療の際はそんな思考は横に置かれる。
海のときと同じで、やるべきことをやっているときの集中力が作用して緊張も緩和される。]