神父 ジムゾン

[教会からの帰り道、ニコラスから聞かされた話に、
頷きを返す。]


　　ああ、そうだったよな。
　　左利き、
　　あるいはそれを装うか、成程。
　　狭い村だからな、日頃一緒に暮らしてりゃ、
　　誰が左利きで誰が右利きか、
　　互いに知ってることも多いだろう。

　　獣の爪、金の毛――
　　“金色の獣”か。>>#0:54
　　ああ、俺も言うべきだと思う。
　　そいつは痕跡に気付いていないはずだ。
　　確かに、反応から成果があるかもしれん。
　　
　　……毛を落とす、か、
　　証拠隠滅するタイプじゃ、ないのか。
　　あるいはそういう余裕がなかったか。
　　

[親友の亡骸を見つけた現場で見つけた証拠。
きっとどうしても、犯人の痕跡を掴みたかったのだろうと、
そのように想像する。]