……いいえ。
知りません、貴方のことなんて。
[睨み付け、一度唇を噛んだ後答えを口にする。
ナンパのような物言いへの苛立ちは抜きにしても、そう答えるより他になかった。
あの頃、何処で何をしていたかなんて、口外出来るはずがない]
[その答えは予測していたか否か、男の態度が崩れることはない。
そして言外に告げられたのは、彼こそが自身の相まみえるべき相手ということ>>164]
そう……。
承諾しかねますが、失格するわけにはいきませんね。
[相手が見える所に花を持っていない以上、真実を確かめる術はなかったが、既に退ける状況でもなかった]