人狼物語−薔薇の下国

184 吸血鬼の共存試験


ダーフィト

[がさりと物音がしてもしやとそちらに目をやると、足音に怯えたように白い野兎が駆けていくのが見えた]

 …あれ…

[自らの喉に手を当てる。白い丸い姿を目で追うとすぐに見えなくなったけれど]

 ……。

[気がついた――喉が、渇いている?気がつけば、何故今まで気付かなかったのかが不思議な程に。耳をすますけれど小川のようなものはないようだった。
やけにひりつく喉を押さえて歩くけれど、意識すればゆびさきは冷えて歩みは遅くなる。最早館に戻ることも叶わず]

 (あ、これやばい、かもしれない…?)

[そんな気がだんだんと強くなる。月の位置は最初に見た時よりもずいぶんと低くなっており――夜明けは、いつくるのだろう。けして詳しくはないが、吸血鬼ならば太陽の光に弱い筈。

視線の先をずっと遠くに向ける。先に森に入った筈の彼は、ちゃんと館に戻れているのだろうか――]

(175) 2014/05/05(Mon) 19:20:53

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