[ 優雅さと純粋さの中に才気を融合させたナイジェルは、動揺も抵抗もなく役目を承諾した。タイガの不在を、彼ならば活かしてくれるだろう。彼が口にする時、リンザールの響きに込められた信頼は、どこか温もりを感じるものだった。] では、行ってくる。 ティルカンの方々に何か言伝はあるか?[ 事情を知らない者が聞けば、タイガ自身が敵陣まで乗り込んで話をするというような言い草であったが、ナイジェルには、タイガと"つながる"レトが動いているとわかるはずだ。]