― 帝国軍拠点 ―
[騎馬の軍を率いてやってきた公爵家の当主は、
…ずいぶんと懐かしい顔をしていた。
傍らに、かつての恩師にして共同生活者を見つければ、
表情の選択に困ったような顔になる。
懐かしいと思えば良いのか、こんなところでと驚けば良いのか。
シロウに目線だけで一礼し、近寄ってくるリエヴルへと向き直る。]
自分と共に転戦してきた兵たちです。
閣下のお役に立てるかと思います。
[よろしく頼む、との言葉に再度背筋を正す。
率いる兵は少数ながら装備は良い。
騎兵ではあったが、歩兵としても運用できる部隊だった。]