ーー回想:第二王子執務室ーー
[緊張の続く日を送る中、彼の仕事は減るよりも増える一方だった。>>92
もしかしたら、最初の仕事が国王陛下の葬式が尚書官長になり、初の仕事かもしれない。そんなに急に就任が決まるとは思えなけど、官長のおじさんの姿はここ数日は数えるほどしかみていなかった]
官長の代理にて失礼いたします。
[官長のおじさんがいないことを詫びて、弟の王子様の話を聞く]
そうですね。
国王陛下の葬儀に関しては厳粛に
執りおこなうべきでございます。
あの場では口にしませんでしたが、
次期王位継承者であるウェルシュ様は
もちろんのことーー、
フェリクス様とも共同の主催として
いただくのがよろしいかと存じます。
[そう落ち着けばの話ですがと断りを入れ、提案する。
少しでも兄弟二人の溝が生まればとの提案だったんだろう]
はい、勝手ながらすでに形式的なものの手配は
手をつけて初めております。
諸官を集めまして、ご報告とその他諸々の
調整などお話させていただきます。
[弟の王子様からの指示に深く頭をさげた。
彼は仕事を詰めれば詰めるほど、正常な日常が帰ってくる気がした。そんなのただ忙しくなり、独り言が増えるだけだったけど*]