構わんさ、……乗り掛かった船だ。[彼の感じた通り、"新人の同胞"というだけの間柄にすぎぬディーク。けれど、昨日の今日でこの状況だ。ディークを癒せるのは血縁らしきオズワルドと、面倒見の良いリエヴルが適任であろうと。微かに胸の奥に湧いた感情を、瞼を瞑る事で払拭し。「どちらだ?」と尋ねつつ彼に導かれるまま、やがて車椅子はスロープを昇り礼拝堂の前へ。重い扉を軋ませ大きく開けば、中に居る人物へも気配が伝うか]