― 森 ― はー。どこだよここ…[暗い鬱蒼とした森。最初はステファンの姿を追って森に入ったものの、すぐにその姿は見えなくなった。あとは歩き慣れない森の中を方向も分からず闇雲に歩き続けて――すっかり迷子になっていた] ……。[最初は館の方向だけは意識して歩いていたのだが、じきにそれも分からなくなり。空を仰げば月がやけに大きく見える。明かりもなく飛び出した割に足元に不安がないことに不思議を感じたが、そういえば自分はもう人間ではないのだと苦笑いが浮かぶ。闇の住人なのだから闇と親しくて当然]