[そろそろ何もなければ就寝していても良い時間だと言うのに、
彼は軍服を身に着け、やはり腰にはレイピアをさしていた。
そして何故か手にはワイングラス。意図が全く分からなかった。]
何の用だ?
用がないのならどけ。
[早く仲間の元に行こうと気が急いていた自分は、彼の所作に気を払ってなかった。
彼を押しのけて出て行こうとするその手を掴まれ、
気づいた時には目の前に彼の整った顔が迫っていた。
唐突な展開に自分は固まるだけだ。]
口腔内を這いまわる熱い何か、鼻腔を刺すアルコール臭、
そして苦みのある液体。