[まだ戦うすべがあるらしい、と気づいたものたちの顔に希望が戻る。
マチスの意思と次の一手に、皆が同調し始める。
熱気らしきものが戻ったところで、マチスに向けて車の鍵をほいと投げた。]
───とはいえ。
なんのかんの言ってみたところで初戦は負けよな。
言葉を繕ってもしょうがない。
こういう時は、とっとと尻捲って逃げるに限る。
足の速い装甲車が一台空いとる。
好きに使えばいい。
逃げ出す連中の尻を叩くくらいは、このくたばり損ないにもなんとかなるだろうよ。
[おまえにしかできないことをしに行けと、双眸の光が告げた。]*