[ボヤきながら廊下を歩き、煙草の煙を吐き出していた。
余計な書類仕事が飛んできたせいで幾分か不機嫌でもあった。
皮肉めいた独り言も、歪めた口元もそのせいだ。
船の航路は真っ直ぐに一方向へと通じている。
なのに、どうして定期的に面倒な書類が必要になるのだか。]
フケちまおうかなあ…
ま、そんなことした日には仕事が倍になるだろうし
言うだけ、言うだけ。
ああ、くそ、ウチにも使える新人サマが来ねえかな。
[後頭部を緩く掻きながらダーフィトはくだを巻いていた。
場所は無機質な灯りが照らす廊下である。
丁度、横には階段があって、踊り場と呼ばれる場所だった。]