[自分に名前を付けるべく思考に沈みつづける金貨は、何に反のうすることもなく、ぶつぶつ呟きながら考えをまとめる] 名前、名前…… 私が反応できそうな、名前っぽいもの……[そうしてどれくらい時間が経った頃であろう、思い当たるものを見つけ、金貨は思考の海から浮かび上がった。昔、土塊の神と結託し、金貨を超える貨幣を創ろうとした結果、費用対効果が悪すぎて貨幣への転用が没になった単位の名前――…魔力光の虹の下からとれる鉱石《原材料》、ベネディクト鉱にあやかり、単位をベネディクトと。採取場所にあやかり、貨幣の名を虹貨とした事をおもいだしたのだった……]