人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


聖将軍 ソマリ

[だが、耳に触れる彼女の声に、ハッと傍らを見やった。]

 ―――アプサラス、

[喉に声が絡まる。
夜会で婦女を惑わす遊び癖を持ちながら、
彼女にはいつも先んじられる。
己の名を奏で、己の下へ訪れて、
それでも尚、歩み添う道を選んでくれた。

聖将と魔物、これは禁忌の恋。

彼にも覚えあるかもしれない、何度も歴史の中で繰り返される光景。

この先、生き延びようと、彼女は必ず迫害を受ける。
運命は繰り返され、神子が父よ、母よと呼べなかったように。

奥歯を噛んで、喉を辛く圧迫する感覚を無理に嚥下すると、
絶え絶えと呼気を散らした。]

(173) 2014/02/26(Wed) 21:08:21 (momoten)

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