……とりあえず、今回も無事に凌げた、と。
後は今回の事を生かして、『停滞』を打破していけりゃいいんだが……な。
[『混沌の王』は、『停滞』を何よりも厭うもの。
対極たる『秩序の王』が作り出した世界が、『安定した秩序が齎す停滞』に陥った時に現れ、『激動する混沌が齎す変革』により、更なる進化を促す。
が、同時に世界が終わるべきと判じたならば、容赦なくその存在を混沌の海へと帰す。
創世と終世を巡らせ続ける無限の輪、その在り方や概念は、ひとの子の理解の及ぶところではないが。
だからと言って、唯々諾々と滅ぼされるわけにはいかない]
ま……今回の勇者連中も、将来性十分だし。
色々引っ掻き回しちゃくれるだろ。
[短期間で覚醒し、これからも成長する可能性を秘めたものたち。
次世代を担う彼らはきっと、大きな変革と進化を促してくれる。
言葉にする事こそないものの、そんな想いがあるから、この先への不安や焦りはない]