[夜が明けた瞬間、…は必死で彼の姿を探した。 ありもしないその姿《・・・・・・・・・》を探す姿は、さぞ滑稽に見えた事だろう。 きっと妖魔が強い中ならば、洗礼の力があるならば。 彼は――タクマは、きっと帰って来てくれる。 否、そう信じたかっただけなのかもしれない。 だが、もう流石に理解出来た]タクマ、さん――[ほんとうの、別れなのだと。 …は、声を押し殺して泣いた]