―― 第一エリア / 自室 ――
[どこをどう歩いただろう。
ふらつく足取りで向かった先は、自室。
走らないと。
そう、思うのだけれど。
不眠不休で走り回っていた体が、手足が、今にも電源を落としてしまいそうで、
よろりと部屋に入っては、どこか他人事のように、薬飲まないと――… と、思い出す。]
……まだ、いるんだ。
エディを殺した奴。
ハーランは、違う。時間が合わないから。
[口にすることで、なんとか思考を繋ぎとめようとして。
バスルームの扉を引き開ければ、切れかけた電源のように明滅する視界が、ぐらりと歪んで揺れた。]