だから、いまいち能力の使いどころがわからなかった、真実の声を聞けるってひとを。 ──スキャン能力者を守るために、矢面に立たせたいと……思って、いて。 [己の提案が意味したことの罪深さを思えば、さすがに声が詰まった。自ら「矢面に立とうと思った」と言ったウェルシュの表情が脳裏にちらつく。そちらを向くことは、とても*できなかった*]