その言葉の意味を考えた時点で、
既に君の興は惹けている気がするが。
―――…教会にではない、サイキカル家にではない。
俺に下れと告げている、野茨公。
人間に、俺に膝着く如きで砕ける矜持ならば、
俺が悉く粉砕してくれる。
誇りとは自ら守るものではない、
自分自身を、我と足らしめるものだ。
君を君と足らしめるのは、人に膝を着かぬことか。
[一歩を踏み出し、彼女と共に距離を削る。
己は傍らの女性を、魔と知った今でも心より愛していた。
この身は罰を受けねばならなかった。
神に背いた報いを受けねばならなかった。]