人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


公弟 ヴィンセント

[聖女欠格を指摘されても動じないユーリエを見やる。
疲れ切ってしまったわけではあるまい。
この城で、彼女なりに感じたものがあるのだろう。

虚実を操る公弟は、彼女の問いに、真摯に応える。]


 魔物が「悔い改める」と言ったとき、教会の反応は、
 「魔物のいうことは信用ならない」か、「殉教して証拠を示せ」に大別される。
 
 神──教会は、制し、罰することを根幹において、世に幸せを導かんとする組織ゆえに、一度でも罪を犯した者に対しては厳しい。
 情状酌量などしていたら、示しがつかない。峻厳なる法治の理だ。

 私もかつて司法の側にあり、だが、出会った吸血鬼を断罪できなかったゆえに吸血鬼になった。
 吸血鬼であることは止められるものではないから吸血鬼のままでいる。

 そして、私は、愛する者と共に人生を謳歌しているから、滅ぼすと言われても拒絶するよ。

 
[細かい事情は省いたから、よく伝わらないかもしれないが。薬の切れる時間も迫っていた。]

(172) 2014/02/24(Mon) 23:07:19

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