……は。いきなり、なに言い出すのかと思ったら。[言いながら、右手の『月影』を握り直す。東方で鍛えられた太刀は、その名と対たる陽の光の下、冴え冴えと。その刃に、鮮やかなる緋色を、写しだす]どっちか一方選ばせてやる?……ざっけんな。あいつも、コリルスも、俺にとっては絶対失えないもの。何があっても、護る、と決めたもの。どっちか欠けても、意味、ねぇんだよ……だから。