-オプティモ港:船内-
……流石に、少し疲れましたね。
[殺されかけたのだから当然といえば当然か。
自室に戻り、書簡の整理をする。束ねていた髪を解き、長い嘆息を吐きながら、それらに読み耽る。]
巫女姫は結局―――……
クロード・ジェフロイとお逢いになったのですね。
[クロード君。かつてのようには呼ばない。
もう、そんな間柄ではなくなってしまったのだから。静かな部屋で一人、瞬きしながら呟く。
本当は自分は逢う事を勧めなかったのだけれども。
巫女姫は、彼女は、前へ、前へと進んでいく。己が進言すればするほど、巫女姫に煙たがられているかのような。
そんな、――――孤独感。
>>71 カナンのその言葉は、立ち去るアレクシスには当然聞こえていないが。
その指摘は、当たらずとも遠からず。
シュビドに居た時よりも、敵はぐっと増え、ずっと友は減り。否、ブラバンドに訪れてから。友と呼べる者は果たして居ただろうか?]