我が友の願いを糧に
[ 足は止まっても、カヤの魔力に繋がれた詠唱は途切れず、縫いとめられたはずのアルフレッドの影がゆらりと揺れる ]
想いの力 影より放て!
[ 揺れるアルフレッドの影が大きく宙に伸び上がり、その影に向かって炎の鳥が飛び込む。
鳥と同じ色の炎が影を燃え上がらせ、紫炎の翼持つ竜の姿が舞い上がった ]
はああっ!!
[ 竜の炎は影の矢を溶かし、周囲を巡ってクロートを縫い止めた矢をも溶かした筈だ。
そのまま跳躍したアルフレッドを竜はその背に受け止める。
クロートは地を走るか天翼を羽ばたかせたか、いずれにせよ、彼が共に在り、後に続く事をアルフレッドは疑わない ]