[その場では準備と、入念な打ち合わせをして別れた。
それから決行日まで、自分は表面的には平静を装っていても、心湧き上がるような、恐怖に竦むような、
そんな不安定な日々を過ごしていた。
普段から仏頂面の自分の顔色を読める者はそういない。
けれど、ずっと同期の、そして人の顔を読むことに長けたソマーリュには何か感ずるものがあったのか。
普段はそこまで干渉してこないが、何があるのかと執拗に問い詰められた。
その執拗さに負けたと言うべきか、自分を奮起するためか、
決行の日、王子の遠征についていかなかった彼に計画を暴露した。]