── 医務室 ──
[ 若いですね……、とナネッテは内心で呟いた。
返事があることが嬉しいのか、綻ぶ顔は外見を考慮しても幼く見える。
物珍しそうに珈琲を受け取り、躊躇しながらも一口。>>151
吃驚したように眉が寄り、ぱちぱちと目を瞬かせる様子を眺めながら。
ナネッテもゆっくりと珈琲を楽しむ。 ]
ええ、テイクアウトも出来ますからね。
甘いものが好きなら、
焼き菓子をお薦めいたします。
毎日、こんがりときつね色に焼き上げているようですから。
[ カフェに行くのもいいかもという言葉には、相槌を打つ。
確かに医務室に人が寄っているような印象はなかったものの、それは単にタイミングの問題だろうと解釈をしていたナネッテは、久々に人と話す機会だなどと考えていることは分からず。
ラグナロク、などという言葉に、暫し真意を探ってしまう。
しかし、それが世間話の延長だと気づけば、話を促そうとするが。 ]