― 回想:王府にてシメオンと ―
[ひこうせん、と慣れぬ単語>>85を繰り返したのは胸の裡。
難破というのであれば船の一種だろうが、ひこうが『飛行』であれば
文字通りの意味をなぞれば空飛ぶ船となる。
当然ながら、ナミュールには無い技術だ。
進んだ外の国――かつて学館で学んだ事実>>71を改めて苦く噛む]
……、痛ましいこと。
早くお仲間の皆様が見つかると良いですね。
[だが表に出すのは心配の色のみ]
そうですか、クレメンス殿が…。
であれば、クレメンス殿にお任せいたしましょう。
慣れない異国の地。少しばかりでも世話になった相手の方が、貴方がたも寛ぎやすいでしょうし。
[滞在の希望地を聞き届け、ゆるりと頷く]