……これだけは、どうしても渡せないんです。 だから……[一瞬だけ、右手を胸元から離す。 そこには、飾りのような青緑のジェムが見えたか。] わたしのジェムを、シゲ…… ……魔ッスルさんに渡して、欲しいです。[ああ最後の最後に締まらなかった。 仕方ない、恐らくシゲオという名を知るのは自分だけだし。 恐らくは応接室から見ているシゲオ>>155へ、ちらりと視線を向け。 それから、再びエレオノーレへ向き直って瞼を閉じた。]