―俺を傍にと思っていてくれるのか?
…約束しただろう。
お前が望む限り、隣りにいるよ。
[>>168ソマーリュの言葉に目を瞬かせ。
自分の存在を求められる事は嬉しい。
―けれど彼に添うなら死の淵でなく、現実であって欲しい。
…今回の自分の選択で、未来が閉ざされると思いたくはなかった。
けれどもし間違っていたとすれば…、もう後はないのだ。
薄らと涙滲む朱と琥珀が交じるソマーリュの瞳に真紅の瞳を揺らす。
男の掌に触れた彼の震える指、そこからは彼の苦悩が見て取れて。
―自分も怖くないわけではない。
むしろ、この状況で怖いと思わない方が異常で。
背凭れに預けていた半身を起こすと、そっとソマーリュの肩に自分の頭を凭れさせた。
―伝わるだろうか、自分の温度が。*]