― 執務室・クロイツへ>>2:343 ―
いや、これが想い人といってもなかなか、なぁ。
いずれも名花揃いで選びがたいというのが実情だ。
それに今は戦時中だからな……。
結婚したのに、戦で別れてしまうとなれば申し訳ない。
戦争が終わって平和になったなら、
結婚して子を成して家を継ぐのも良いかと考えている。
[独身を貫くにあたり、当然模範解答は作っていたから。
クロイツにも同じ返答をして]
ま、俺がどうにかなったら弟が跡を継ぐさ。
[或いは父は弟に跡を継いでほしいのかもしれない。
すっかり祖父の考えに染まった自分より、
士官学校へいかないで父と同じような考えをもつ彼を]