陛下、御身と兵の命を大事と思われるなら、この先は我らにお任せ頂き、王都へ戻るか、せめてこの場に止まってお待ち頂けませんか?[ 男の身分、立場からすれば、これは、ある意味当たり前の忠言とはいえ、間違いなく無礼の類だ。場合によっては首が飛ぶ覚悟をして然るべきだが、男の顔に浮かんでいるのは、必死の表情でも、厳しさでもなく......どこか困ったような、不本意と言わぬばかりの緩い笑みだった。* ]