― クラタエグス砦 馬舎付近(エリザ) ―くぅ。ふぅんふぅんくぅぅ[狼は近づいてきた異国の民の疑問>>150に鼻を鳴らして答える。青年がそれをどうとらえたかは狼には分からない。もしかしたら父親がいるかもしれない、という淡い望みだけで少女がこの戦に参戦したと、異国の青年に伝える術はない。けれど。少しでも伝わればいいとエリザと呼ばれる狼は伸ばされた手>>154を舐めた。]