[人の血でこの手を染める。それに恐怖を覚えなかったとは言わない。けれど、それより何より、この生活への怒りが勝った。ここでの生活の基盤を失って生きていけるのか。何より王族を殺したとなれば国から追われる身になることは必須だろう。そんな不安もあったが、積もり積もった怒りの前には些末事であった。既に賛同者は何人もいた。その顔を見回し、自分は一つ頷いた。] やろう。