人狼物語−薔薇の下国

497 堕天の服従試験


邪眼の怪物 クレメンス

[一層に傾く上体、彼を見下ろす月色は逆光に翳り、些か暗い。
 彼が真摯に背を反らし、額への礼儀を刻もうとするなら――――、
 本来、不敬と断じられ禁忌とされる天使への接触を果たす。

 彼の腰を浮かせるように回った腕は、老年にしては力強く。
 身じろぎを許さぬサルベージはまるで拘束。

 晒された我が身の額に彼の唇が降れることは無く、祝福は別のものに上塗りされる。眸だけで笑う男の唇が微かに濡れる音だけで開閉し。]

(171) 2018/03/19(Mon) 22:15:20

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