人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


公弟 ヴィンセント

[心臓を抜かれた空隙に、ヴィンセントは自分の血を一滴二滴、降り注ぐ。
胸郭の奥に宿る不定形の闇に血を与えるように。

そうして、亡骸は影たちの手で城の外へ出させ、狼たちにくれてやる。
骨までも森に還った後、死んだ少年になにがしかの未練が残っていれば、それは新たな影となって城に縛られることになるだろう。

吸血鬼に喰われた者は死後までも解放されない、そんな伝説のままに。]

(171) 2014/02/17(Mon) 19:04:33

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