― 目覚めた後 ―
[ 寝ぼけすぎ、と、突っ込み入れて来たリヒャルトの顔を>>157まだぼんやりとした表情のままで、見つめた男は、傍に屈み込んで問いへの答えを口にするフレデリカに視線を移し>>166ふっと、笑みを浮かべた。 ]
そう、か...まさか、お前達が、生きてる間に、目覚めるとは、な。何年経った?
[ 以前とあまり変わりなく見える教え子の様子に、本当に思ったより短い期間で解呪したらしいと、内心では驚きを覚えながら、状況把握の問いを投げる。 ]
二年?...短かすぎだろう。俺の解呪より、他にやらなきゃならん仕事があったろうに、お前の事だから......無理したんじゃないのか?リヒャルト。
[ そうして、実際に過ぎた時間を聞かされると、呆れたように、そんな言葉を口にする。側から見れば、教え子が教え子なら教師も教師、といった図だろう。 ]