[部屋に入ってきたアイリはゾネスで見た時より、弱々しく感じた>>166]
やっぱり、私は嘘が得意ではないようですね。
そうです。出来るならば、会いたくありませんでした。
[彼は少なからず、婚姻を結ぶ女性くらいには騎士でありたいと願っていた。それは父親への憧れでもあったのかもしれない。
だから、少しでも醜い姿や弱っている姿は見せたくなかった。
数日の忙しさ>>94や慕っていた国王様が亡くなったこと、王子様との間に生まれてしまっただろう確執、そして、王子様と弟の王子様の関係に関する失望などなどなど。
胸ポケットが揺れる回数が多くて本当に嫌になってしまう]
私は国王陛下のご遺志を支持する身です。
違う立場に立っているだろうあなたと
会うことで無駄な争いが生まれてしまうのは
本望ではありません。
[そう言うとお茶に口をつける。
温かいお茶は少し緊張をほぐし、本音を言ったところで少しは彼女ときちんと向き合えるようになったかもしれない。本音がきちんと伝わっているかは別の話だけど*]