……ほんとに、もう……![その時、少年は珍しく怒っていた。当時13歳。同じ年頃の他の子供たちと比べると大人しく、落ち着いていて。滅多に感情を荒げる事などなかったのだが。あの部屋の惨状>>85を見ては、いつものような苦笑とお小言で済ませるわけにはいかない、と珍しく決意など固めていたら──それを察したのか、幼い王子はすぐに逃げ出して。後を追いかけて間もなく、その気配がふ、と遠のいて、目を瞠った]