んん?人間?
めずら…しくは無いな。ここに住んじゃあいないが、外ではよく見る。
[譲葉には人間として存在している人間などは居もしないが。
青年の問い>>151へはざっくりと答る。もとより、小難しい説明は得意ではない。
太刀を鞘へ戻して、切り落とした髪を地面へ放り出した。小さな稲妻が幾つも舞って、落ちた土から
ルートヴィヒ。青年が口にしたその名>>153を、刻むように舌の上で転がした。
なんの味もない只の音の筈のそれは、不思議と懐かしい何かを思い出させる。甘ったるい、柔らかい、子供が好むような味の。]