覇道の礎にすらならぬわ、この場で即手討ちにしてやろう。 神妙にせい。 ……こういう輩にこそたたかえと囁やけばいいものを。[若い男の声は一蹴し、1、2歩にじり寄り、刷毛を構える。 粛清の意志は、刷毛に染み込んだ赤いペンキを血のように染め上げ直した。 要らぬことまで口走ったのはともかく。 そしていざ振り抜かんとした、ただそこに――声(>>157 >>158)]